アパレル・物販店の売上アップにつながる客動線の作り方

アパレルショップや物販店にとって、最も重要といっていいのが毎日の売上です。売上を伸ばすためには、商品のクオリティやラインナップ、スタッフのホスピタリティなど多くの点に気を配る必要があります。そして、それらと同じくらい大事なのが店内のレイアウト、特に「客動線」の構築です。


ここでは、売上アップにつながる客導線の作り方をご紹介します。



【目次】

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■客動線とは?

■客動線作りで目を向けるべきポイント

■客動線とともに入店率やサービス動線も考慮しよう

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■客動線とは?



客動線とは、お客様が店内を歩く時に通るルート(経路)のことをいいます。いくらいい商品を取りそろえていても、お客様の目に留まらなければ購入にはつながりません。そこで、お客様を誘導していろいろな商品を見てもらい、購入につなげようというのが客動線作りの考え方です。


こう聞くと、「どこに移動するかはお客様次第なのだからどうしようもないのでは?」と思う方もいらっしゃるでしょう。しかし実のところ、店舗のレイアウト次第で客動線はコントロールすることが可能です。つまり、レイアウトを工夫すれば、立地や商品構成が変わらなくても売上を大きく伸ばすことができます。


客動線作りのポイントはいくつもありますが、基本中の基本は「客動線をなるべく長くすること」です。お客様が長い距離を歩くと、より多くの商品を目にし、手に取る機会が生まれます。その結果、予定になかった買い物が増えて、客単価がアップするというわけです。


試しにお近くのコンビニエンスストアに行って、レイアウトをよく観察してみてください。比較的売れ筋がいい「飲み物」「お弁当「雑誌」の3つを、店内の3面に配置していることがおわかりいただけるでしょう。


これは「ゴールデントライアングル」といって、売れ筋商品を離して設置することで、動線が長くなるように考えられています。こういった工夫をいくつも盛り込み、売りたいもの=見ていただきたい一押し商品を際立たせ、売上につなげるのです。



■客動線作りで目を向けるべきポイント



理想的な客動線を作り上げるためのポイントは、動線を長くすること以外にもいろいろあります。まず目を向けていただきたいのは「立ち寄り率」です。立ち寄り率とは、ある商品の売り場に立ち寄って購買を検討してくれたお客様の比率をいいます。立ち寄り率が高くなればなるほど、お客様と商品の接点が増えて購買率もアップするのです。


同様に、立ち寄った売り場でお客様が実際に目にした商品の割合を「視認率」といいます。たとえ売り場に立ち寄っていただけても、陳列の方法が悪いと一部の商品しか目にしていただけません。お客様が売り場に立ち寄った時、すぐに各アイテムを視認できるようにすることが大切です。


そのためアパレルショップなら、マネキンやハンギングなどをうまく使ってお客様の目を引き、立ち寄り率を高めましょう。その上で死角を極力なくして視認率を高めれば、より多くの商品との接点を作れます。身長160cm程度の方なら、床上60cm~140cm程度が最も目に入りやすい「ゴールデンゾーン」なので、売れ筋商品はこの辺りに陳列するのがおすすめです。メインターゲットの身長に合わせて調整してください。


さらに、単価の高い商品をどのように並べるかによっても客単価は変わります。たとえば間接照明をうまく使って、高単価の商品を魅力的にライトアップするのが代表的な手法でしょう。加えて、こうした商品を店舗の奥に配置し、なおかつ入り口付近から見えるようにレイアウトを工夫すれば、お客さんも奥に誘導して客動線を長くできます。


このように、人間の心理や行動パターンを読めば、お客様の動きはかなりの確率でコントロール可能です。業種によっても最適な客動線は異なりますから、自分のお店はどのようなレイアウトにすべきなのか考えてみましょう。



■客動線とともに入店率やサービス動線も考慮しよう



客動線を構築する際、あわせて目を向けていただきたいのが「入店率」です。せっかく理想的な客動線を作り上げても、そもそもお客様に入店していただけなければ意味がありません。たまたま通りかかったお客様が、思わず入店したくなるようなお店作りも大切なのです。


たとえば、入り口から真正面にレジを構えてしまうと、せっかく興味を持って入店してきてくださったお客様に威圧感を与えてしまいかねません。レジは扉と90°~120°の位置に設置し、入店したお客様と直接向かい合わないようにするのがベストです。


また、お客様の動線だけでなく、従業員が移動する「サービス動線」もしっかりと構築する必要があります。客動線とは逆に、サービス動線はできる限り短くし、なおかつ客動線と交差しないようにするのが基本です。こうすれば従業員の作業の効率がよくなり、お客様の移動を妨げてしまうこともなくなります。


そして、万が一火災などが発生した時にお客様を誘導するための、避難動線も忘れてはいけません。逃げ道が確保できていないと、被害の拡大を招いてしまいます。こういったポイントを考慮して、売上を最大限に伸ばせるレイアウトを作り上げましょう。


タカネザワナイソウ工業では、店舗・オフィスの内装工事を企画段階からサポートしております。オーナー様の作りたいお店のイメージやコンセプトなどをお伺いした上で、施工~オープンまで一緒にお店作りをさせていただきます。出店・立地のご相談からデザイン・動線のお悩みまで、何でもお気軽にご相談ください。



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